リラクゼーションサロンで行うカウンセリングというと、お客様の症状やメニューの希望をお聞きして、そのお店で準備している施術の流れを説明するのが一般的です。
それはリラクゼーションサロンに限らず、病院や整骨院など治療を行う機関でも同じで、なるべく治療や施術に時間を掛けた方が良いとの考えが根強く、また診療報酬的なことからも5分程度しか時間を掛けられないというのが現状だからです。
しかし、これまでお客様と向き合って検証してきた結果、カウンセリングによってお客様のライフスタイルやツラい症状の背景にある原因を先に把握した方が、その後に行う施術の組み立ての精度が上がり、より症状の緩和効果が得られることが分かってきましたので、ナチュラルスタイルでは、なるべく時間を掛けて(40分~60分)カウンセリングを行うことにしています。
初回は、カルテ作成も含めて60分を超えることもあります。
そのためには、お客様のプライベートに踏み込み過ぎないよう、また誘導になってしまわないようルールに則った専門的な知識の元で行う必要があると考え、心理専門士1級を取得しました。
ただ、多くのお客様は本格的なカウンセリングに慣れておられないために、ライフスタイル(一日の行動や過ごし方、その考え方など)をお聞きすると、プライベートなことやご自身の考え、個人的な悩みをセラピストになにか評価されているように感じられる方もいらっしゃり、把握するための情報が聞き取れないことが多いのも事実です。
セラピストがカウンセリング中に考えているのは、「お客様の疲れや今のツラい症状はどこから来ているのか?、原因はどこにあるのか?、この後に行う触診でどこのチェックが必要か?」ということをメインにしています。カウンセリングは、あくまでもお客さまのライフスタイルの把握と施術の見立てをするためにあることをご承知おきしていただきたいと思っています。
また、お客様のプライベートを把握するにあたり、個人情報を管理することになりますので、初めてご来店いただいたお客さまにはカウンセリングを行う前に、セラピストとお客さまとのお約束事として「誓約書」を設けています。一緒に読み合わせを行い、お客様の同意を得た上で、カウンセリングを始めさせていただいています。
ご自身の話をされるということは、セラピストとの信頼関係も築けることから、ご来店されていることの緊張がほぐれ、身体の力も抜けていますので、その後の施術の効果が倍増する結果をもたらします。
また、日々の暮らし方を把握した上で施術を行っていくことは、お客様自身でも気付けていなかった日常生活の中でのちょっとした行動や姿勢が今の身体の状態を生んでいることの気付きにもなり、施術後の身体の軽さを実感されることによって尚のことお客さま自身の生活の見直しに繋がっていると言えます。
毎月のメンテナンスにご来店されているお客様は、このカウンセリングでお話できることを楽しみにされている方も多く、話された後は呼吸法の最初の段階で熟睡され、お声かけしても起きられない方もいらっしゃいます。
この後に行う触診の精度に大きく関係してきますので、あまり身構えられないで、肩の力を抜いてカウンセリングに望んでいただけたらと思います。